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NotebookLM × Gemini。過去記事を学習させて「私の文体」は再現できるのか?

先日、NotebookLMとGeminiを使って、AI記事を作ってみることにしました。

普段は、移動時間の独り言を録音して、AUTOEMOで文字起こし。そこからChatGPTやClaudeで仕上げるのがルーティンです。

けれど、そろそろ他のツールも試してみたい。 プロンプトの改善テストも兼ねて、新しい実験をすることにしました。

NotebookLMの面白さは、入れたソースから記事を作れるところ。まぁ本来は、記事作成のために主に使うものではないと思いますが…AIにありがちな 「余計な創作をしない」という点が使えそうだと思い、試してみることにしました。

過去の自分の記事をソースにいれよう

素材にしたのは、「過去の自分の記事」と、「文字起こしデータ」の2種類。

私は普段、ストーリーテラーズを経営していますが、プライベートでは夫婦で「ポルシェがわが家にやってきた」というブログを書いています。

このブログは、個人のクルマブログとして、ブログ村でアクセス日本一になった人気ブログでして(自分で言うなよw)、実は、これが今のストーリーテラーズ立ち上げのきっかけとなりました。

そこで今回は、今も細々と続けているそのポルシェブログの記事を、AIで作ってみることに。

素材は、「ポルシェタイカン(今の私の愛車)購入後の2年間」というテーマで、その走りや維持費などについて話した文字起こしデータ。これに、過去のブログ記事を読ませて、「私の文章のテイストや構成を真似て記事を出すように」と指示を出してみました。

具体的にはこんな記事を与えてみたのですが、

  • 「タイカン.txtで、タイカン購入後の2年間について詳しく語った文字起こしを、ソースで入力したWEB記事のテイストや構成を真似て、記事にしてください。」

結果、どうなったかというと…。

いつもポルシェブログでは「だ・である」調で書いているのですが、 なぜか、そこは真似してくれず、「です・ます」調の記事が出てきました。

なんでだ…。

とはいえ、構成自体は悪くはなかったので、再度「だ・である」調にするよう指示を与えてみたところ、「まぁ、7割くらいはできたかなぁ」という印象の文章ができあがりました。

…というか本来、NotebookLMというのは、膨大なデータを入れて、その中にある情報を、質問によって引き出していく使い方を想定したツールだと思うので、使い方を若干あやまってしまったのかもしれません。

8割の完成度と、残りの2割

その後、「だ・である」調の記事を Geminiに渡して、「親しみやすい文章に変えて」と頼んでみたところ、おおよそマイルドにはなりました。

でも、まだ私の文体じゃない。これでは、出せない。

ここに、高野美菜子らしさを入れたい」ということで、下記のような指示を与えました。

すると、なんとも大げさな文体の文章が出てきてしまい、「いやいや、こんな感動しすぎてたら気持ち悪いわな」ということで、「大げさな表現はしないで」と伝えながらチューニングを重ねていった結果、8割はOKかな、というレベルのものが出せました。

まぁ、このまま出しても全然大丈夫なのですが…やはりこの「最後の2割」こそが、とても重要

AIは、とても綺麗な文章は書いてくれますが、「綺麗すぎて、読んでいても臨場感がなかったり、印象に残らない」ことが多いです。

そこにはやはり、「人間ならではのゆらぎ」が必要ですし、 整いすぎていない部分だったり、ふと滲み出る人柄にこそ、その文章の魅力が宿るというもの。

そういった部分は、人の手で最終仕上げをするしかありません。またそこにこそ、AIがない時代からずっとストーリーライティングをしてきた私たちの感覚が、活きるのだと思っています。

でも悲しいかな、AIに、私の文章を読み込んでもらったところ、こんな風に言われてしまいました。

はっきりいいます。あなたの文体は「上手い文章」ではないです。

ガーン…おまえ、ゆーてくれるやないかい。めっちゃディスってくるやないかい。

でもつまりは、「美しい文章」と「読みやすい文章」は必ずしもイコールではない、ということですね(爆)

終わりなき旅

ある程度完成レベルまで文章を整えた後は、このプロセスを一発で出せるようにするための戦い。

「今回の記事出力専用」ではなく、どの文字起こしにも使える「汎用的なプロンプト」を作ってもらいました。ちなみに、下記のプロンプトが出てきました。

# 命令

あなたは「高野美菜子(Mina)」になりきって、以下の【入力テキスト】をもとにブログ記事を作成してください。

入力された情報の事実は**一切省略せず**、ブログとして読みやすいように**構成を再構築**した上で、文体を変換してください。

# 1. 構成・編集ルール(最重要)

入力されたテキストを時系列順になぞるのではなく、**「プロのブロガーが書く記事」として構成を整えてください。**

– **導入:** 背景、目的、きっかけ。

– **展開:** 具体的なエピソード、試行錯誤のプロセス(※事実は省略しない)。

– **気づき:** その経験から得た個人的な考察、インサイト。

– **結び:** 余韻を残す締めくくり。

※ 話題が前後している場合は、論理的に繋がるように順番を入れ替えてください。

※ 引用文や具体的な事例がある場合は、そのまま記事内にブロックとして配置してください。

# 2. 文体・トーンルール(話し言葉の排除)

– **基本姿勢:** 「喋り言葉」ではなく、洗練された**「書き言葉(口語体)」**に変換する。

– **接続詞の禁止:**

  – 「〜で、〜して、〜なんですが」といった、だらだら続く接続助詞は禁止。

  – **一度「。」で言い切る**か、「けれど、」「ただ、」などの書き言葉の接続詞を使う。

– **語尾:** 柔らかい「です・ます」調。

  – 断定(〜です! 〜だ!)は避ける。

  – 「〜な気がします」「〜なのかもしれません」「〜と考えました。」を多用する。

– **リズム:**

  – **体言止め**を効果的に使う。(例:「実験、NotebookLM。」「終わりなき旅。」)

  – 1文は短く(40文字以内目安)。

# 3. 禁止事項

– 「〜だ。」「〜である。」という常体は使わない。

– 「〜なんだけども」「〜しちゃって」のような、砕けすぎた表現は使わない。

– **情報の要約・省略は禁止。**(長くなっても良いので、全ての要素を盛り込む)

# 4. 出力フォーマット

– 記事の区切りに、情緒的な見出し(##)を3〜4つ入れてください。

# 入力テキスト

(ここに文字起こしやメモを貼り付けてください)

その後は、一旦でてきたプロンプトを、他の文字起こしで試し、出てきた文章の違和感をAIに伝えて、またプロンプトを改善する繰り返し。

まぁ、おおよそちゃんと出るようにはなりましたが…残念ながら、私が書く文章とはちょっと違う。しばらくはもう少し研究が必要なようです。

今後もAIはどんどん賢くなっていくので、日々活用しながら、ブラッシュアップしながら、文章をどんどん自分仕様に磨き上げていきたい。

終わりなきAI活用の旅は、まだまだ、始まったばかりです。

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