
【制作ストーリー】
会社名:Team Energy株式会社
事業内容:経営支援、事業創出支援
ストーリータイプ:社員ストーリー
情熱と成長意欲のある全ての人が、グループ内で事業を起こし、経営にチャレンジすることができる会社、Team Energy(チームエナジー)。
中央電力株式会社の創業者である中村誠司が、50歳を超え、残りの人生をかけて立ち上げた会社だ。
Team Energyでは、社員や顧問が、登記・経理・総務・法務・労務・財務・事業戦略・マーケ−ティング・ブランディング・広報・採用・ITツール導入…など、経営に必要な様々な支援を行う。
本格始動からわずか3年で、グループ会社は27社を超える。凄まじい勢いだ。
業種は、「エネルギー、再生可能エネルギー発電事業、ブランドコンサルティング、気候変動コンサルティング、DX支援、エステ、食パン製造、子ども向けサイエンス事業、家庭向けIot機器の導入支援」など、多岐にわたる。
さらに驚くことに、27を超えるグループ会社を、わずか社員4名と数名の顧問陣で支援しているという。
「主役はあくまでも経営者、自分たちは黒子に徹する」というTeam Energy社員。
今回は、普段はあまり表に出ることのない彼らに、スポットを当ててみたい。
目次
Team Energyで働く4名の社員のうち3名は、元は中央電力の社長室で働いていた。
そして、Team Energyに移籍してからも同様に社長室としての役割を担い、代表の中村のアポイント調整、同社が保有する施設の管理、グループの経営者が集う合宿やイベントの取りまとめなどが主な仕事だった。
その後、グループ会社が増えるにつれて、各社の経理業務や経営の伴走など、求められる業務の内容や幅がどんどん広がっている。
その中でまず最初に話を聞いたのは、秘書として代表の中村の動きをサポートしながら、グループ会社の総務・経理・労務をこなす、岡野百合乃。
業種業態が違えば、経理品目の仕分けの内容も異なるため、業務は複雑になりがちだ。とはいえ、扱うのは大事なお金の部分。
絶対にミスが出ないよう、顧問税理士や社労士と連携しながら、緊張感をもって仕事に取り組んでいる。
岡野「グループ内には、まだ事業を起こして日が浅く、商品やサービスの改善から、営業、広報まで、多岐にわたる仕事を経営者が一人でこなす会社も多いです。ですから、総務や経理の仕事は私達にお任せいただき、心おきなく事業に集中してもらいたいと思っています」
岡野は、代表の中村の秘書になるまでに、他社で秘書業務を経験してきた。
一番最初は、従業員数1000人規模の老舗商社の、社長兼役員秘書からスタートした。その会社では、勤続20年を超えるベテラン社員から、秘書業務の心構えや基本を徹底的に叩き込まれた。
2社目は、歯科医療法人で院長秘書兼医療事務兼受付として、3社目は大学病院の教授秘書として働いた。その後、中央電力に入社し、中村の秘書になった。
Team Energy経営合宿にて
この「中村の秘書」の仕事は、これまでに彼女が経験してきた秘書業務とは一味も二味も違っていたという。
岡野「最初は、中村のアポイント調整をしていましたが、次第に、社長室の仕事も兼務するようになりました。
会社の周年記念イベントの準備、出席者への連絡、会場の手配、当日の受付など、任される仕事は年々増えていきました。
常に新しいことにチャレンジし、目まぐるしく変化していく中村に対応しながら、複数の業務を同時並行で行い、多様な関係者とのやり取りを重ね、全てを円滑に進めていく…
中村の元での仕事は、本当に鍛えられました(笑)」
会社が成長し、組織の体制が整ってきた頃、中村から「中央電力を退職し、Team Energyで新たなチャレンジをする」という話を聞かされた。そして、一通り話を聞いた後、中村はこんな風に言った。
「岡野さんも、当然一緒にTeam Energyに来てくれるよね?」
多少の戸惑いはあったが、常に新たな道を模索し、行動を続ける中村の元で働いてきた岡野にとって、自分もTeam Energyに移籍することはごく自然な流れだった。
そして、自分も中村と共に会社を移籍することを決めた。
岡野「長年勤めた会社を、まさかこのような形で退職することになるなんて、想像もしていませんでした(笑)。
現在は、秘書業務に留まらず、経理や総務の仕事も兼任しているので、一から勉強することも多くて大変ですが、1年後の自分がどうなっているか、全く想像もつかないこの環境が、自分には合っているみたいです。
これからも、柔軟にチャレンジを続けていきたいです」
次に話を聞いたのは、2020年6月からTeam Energyの秘書チームに加わった、竹田由佳だ。
元は、スポーツジムのインストラクターや、アパレル業界で接客の仕事をしていた竹田。一昨年、新型コロナウイルスの影響により、勤めていた会社の経営が傾き、退職を余儀なくされた。
そんな時、知り合いから「中村がTeam Energyで働いてくれる人を探している。話を聞いてみてはどうか」と、声をかけられた。
竹田「岡野さんの秘書業務が手一杯になり、そのあたりをサポートできる人を探しているということでした。
私は今まで接客業を中心に働いてきて、秘書の仕事は未経験でしたが、コロナ禍で『仕事がある有難さ』を痛感していたので、チャレンジさせてもらうことにしました。
現在の私の仕事は完全に裏方。経営者の皆さんが安心して経営に集中できるよう、しっかりサポートしていきたいと思っています」
Team Energyでは、年始にグループ経営者が一堂に会し、その年の抱負を共有しあう「正月会」や、経営者合宿、顧問合宿等が行われる。
それらの準備や運営サポートもまた、竹田やTeam Energy社員が全て行っている。
「主役は経営者で、私たちは黒子」
スポットライトを浴びて活躍する経営者達の影で、彼らのような存在が、Team Energyやグループ会社を支えている。
竹田「グループ会社の成長に応じて、Team Energy社員の役割もどんどん変化し、増えていきます。中村は常々『一人で八役をこなせる、八足のわらじをはく集団になろう』と言いますが、その言葉通り、とてもチャレンジングで、働いていて全く飽きのこない組織。それが、Team Energyだと思います」
もう少し踏み込んだ話をしよう。
グループ会社の経営者は、Team Energyから100%出資を受け、事業を起こす。つまり、Team Energyが100%株主として、役員人事権を含めた経営権を持つことになる。
そうなれば「Team Energyに経営権を持たれ、会社の決定に口を出され、いつか会社を乗っ取られてしまうのでは」という不安を持ってしまうのだが…。
このことについて、話を聞いたのが、日頃グループの経営者に伴走し、サポートをしている中島直樹だ。
彼は、グループ全体の資金調達から組織構築、司法書士、弁護士、税理士等の士業関係の窓口業務までを一手に引き受けてきた。
そして2022年1月より、グループ会社の株式会社AILEの代表取締役に就任し、自身も経営者としての挑戦をスタートした。
中島「確かに、お金の管理はTeam Energyが行っていますが、私たちのスタンスはあくまでも、『支援はするが、支配はしない』というもの。
まとまった金額の投資や支払いが発生した時には『それは本当に必要なことなのか』『投資に見合う費用対効果があるか』といった切り口で、投資を希望するグループ会社の経営者と話し合いを行います。
とはいえ、最終的な決断は、経営者に一任しています。
ただ…自分のペースで攻めたいタイプの経営者の方にとっては、管理されているようで歯がゆく感じる部分もあるかもしれません」
必要な情報やアドバイスは惜しみなく提供するが、決して強制はしない。
それが、Team Energyのスタンスだ。
会社の方向性、商品やサービスの価格帯、ビジネスモデル、目標の売上や規模、どのような人を雇うのか、何に投資をするのか…最終的な判断はすべて、経営者の意思で行う。
この点においては、自ら事業を行うのと同じ。
Team Energyは、性善説。Team Energyとグループ経営者は、信頼関係をベースにした対等な立場にあり、共に事業を成長させるパートナーなのだ。
中島は以前中央電力で中村の部下として働いていた。
中村は当時、経営者仲間の事業再生や経営再建を請け負う会社を立ち上げたのだが、その会社の経営を中島が任されていた時期があった。
中島「『今あるマイナスを、ゼロに戻す』という事業だったので、債務カット、リストラなど、会社を立て直すための嫌われ役を担うことも多かったです。
一方で、会社が立ち直っていく様子を肌で感じられる、大変やりがいのある仕事でもありました。
その後、Team Energyが本格稼働するタイミングで、私はその会社の経営から降りることになりましたが、当時の経験が今の仕事にも活かされています」
この時の経験を通じて彼は「会社を成長させるためには、お金の管理をすることができる、守りの存在が必要不可欠だ」と痛感した。
創業期の経営者は、会社経営を軌道に乗せるために必死で働く。
現金は手元にいくら残っているのか、提供したサービスの入金はいつなのか、経費の支払いは間に合うのか、会社の通帳と常に睨めっこしながら、事業を行う。
ただ、ある程度会社が回りだすと、お金の流れの把握を怠り、キャッシュフローが回らない事態に陥る経営者が多いという。
中島「攻めることは得意でも、守りが手薄になり、会社が傾くことが往々にしてあると知りました。
もし、お金の管理を任せられる、守りを担える存在がいれば…その会社は今も、成長し続けていたかもしれない。
お客様に喜ばれ、やりがいを感じ、仲間と共に、素晴らしい景色を見ることができていたかもしれない。そんな風に思うことが多かったです」
この経験から中島は、経営における「守りを担える」存在になると決めた。
経営を軌道に乗せるために、言いにくいことを言わなければならない時、苦渋の決断を迫られる場面に出くわした時、誰も進んでやりたがらない嫌われ役を買って出るのが、自分の役割だ、と。
中島「その瞬間は相手から嫌われたとしても、一緒に働く仲間や経営者が理解してくれれば、それでいい。花形として光を浴びるより、黒子として守りの担う存在になるほうが、僕の性にはあっています。
今年は、AILEの経営者としてのチャレンジも始まりますが、私が率先して引っ張るというよりも、現場の皆さんに光を当てて、イキイキ仕事してもらえるよう支えられる経営者になりたいと思っています」
Team Energyには、経営者に伴走し、経営をサポートする顧問がいる。支援領域や経営者との相性を鑑みて、経営者自身が顧問になる人を決める。
今回は、グループ会社の顧問として、マーケティングから営業支援、資金調達のための銀行交渉に至るまで様々な支援を行う下村雄一郎に話を聞いた。
Team Energty正月会にて
2021年の4月。
下村は知り合いから「Team Energyという会社が、グループ各社の経営をサポートしてくれる人を探している」と声をかけられ、Team Energyへの参画を決めた。
下村「Team Energyに入って驚いたのが、代表の中村さん達から『こうしてほしい、これはしないでほしい』といったことを、一切言われないということです。徹底して『下村さんの思うように、自由にやってください』というスタンスなんです」
明確な肩書や役割が無いからこそ、自由に動き回り、経営者の悩みや課題を見つけて適切に解決することができる。
今のTeam Energyのスタンスは、元来自由を愛する下村に、とても合っているようだ。
Team Energyの合宿施設、BASEにて、焚き火にはしゃぐ下村氏
下村は、大学在学中に会計士の資格を取得し、卒業後、コンサルティング会社での実地経験を積んだ。
支社の立ち上げ、採用責任者、新規事業開発の経験を経て、現在は独立し、自分の会社を経営している。
「お金」と「ビジネス」が彼の強みだ。
下村「僕は前職で、ゼロから支社を立ち上げ、お客様を見つけ、社員を採用し、管理するという社長業のような仕事を経験し、現在は自分の会社を経営しています。
でも僕はどちらかというと、強い想いを持った経営者を側で支えるのが好きですね。
グループの経営者はみんな、「このサービスを世に打ち出すんだ」というモチベーション、サービスへの凄まじい愛情を持っている。
「同じようにやれと言われても、僕には到底できない」と下村は話す。
ただどのような事業にも、経営者が描く未来と現実の間には必ずギャップがある。それらを見つけて、埋めに行き、一緒に事業を成長させる。それが、僕彼の役割なのだ。
一方で、大いなる自由には、大いなる責任が伴う。
今の立場に甘んじて「自分は顧問だ」と胡坐をかくことになってはおしまいだ。「自分はプロとして、どのような役割を果たし、どのような結果を出すのか」を常に自分に問いながら、自ら仕事を作り出す感覚が大切だと下村は話す。
下村「この姿勢は、グループの経営者にも言えることですよね。
Team Energyのスタンスは、『経営者が主体的に動くことから全てが始まる』というもの。手取り足取り、誰かが指示してくれたり、教えてくれるたりするわけではありません。
ですから経営者になりたいという情熱があっても、この自由な風土に合わない人は、ここではやっていけない。
自分の頭で考えて、自分の意思で決めて、失敗を恐れず果敢にチャレンジできる人にとって、Team Energyはこの上なく、恵まれた環境なのだと思います」
TeamEnergy顧問との2ショット
グループ経営者も、Team Energyの社員や顧問も、みんなが対等な関係にあるTeam Energy。
依存し、甘える関係は、共倒れに繋がることが分かっている彼らだからこそ、互いに自立し、ある意味ドライに、みんなにとってWINWINな関係性であるように、共に事業を育てている。
最後に、Team Energy社長室の最年長者である河原典仁に、今後の会社の展望について尋ねてみた。
河原「中村は以前から、こんな風に言っています。
『経営者が事業を成長させるには、情熱と戦略の両方が必要だと言われている。でも、どちらもバランス良く持ち合わせた人間なんて、経営者の中でもほんの一握りだ。では、そんな一握りの人達しか会社を成長させられないのかというと、決してそんなことはない。
やる気と情熱さえあれば、周囲がバックオフィスや戦略面をしっかりサポートすることで、みんなが立派な経営者になれる。そのことを証明したい』と。
そして僕は、当たり前に、証明できると思っています」
中村はどちらかというと、想いが先行する情熱経営者タイプだ。そのことで、彼自身多くの苦労を経験してきた。
だからこそ「自分と同じように熱い想いをもった人を、応援し、成功に導ける環境をつくりたい」という純粋な想いを持っている。
河原「私たちがめざすのは、多額の投資をし、大きなリターンを求めるベンチャーキャピタルでもなければ、有償で新規事業立ち上げをサポートするアクセラレータープログラムでもない、共経営(きょうけいえい)という世界を体現すること。
『夢と事業が育ち合う森でありたい』というミッションを掲げてチャレンジを続け、グループ会社が30社を超え、支援できる幅も大きく広がりつつあります。
これからも、世の中をより良くする事業が、Team Energyの森からどんどん生まれていくように、私たちも邁進します」
Team Energy株式会社。
知れば知るほど型がなく、不思議な組織だ。
会社の成長にあわせて、社員や顧問陣も柔軟に役割を変え、進化する。それぞれが、自立し、自分の強みを意識した上で、必要な役割を担い、責任をしっかりと果たす。
このようなメンバーが運営する組織だからこそ、厳しい経営環境の中でも、個性豊かな経営者や事業がどんどん育っていくのだろう。
「経営者としてチャレンジしてみたい」「人生で叶えたいビジョンがある」「一度きりの人生を熱く生きたい」
というあなた。
ぜひ、Team Energyでチャンスの扉を叩いてみてはいかがだろうか。