
皆さんこんにちは。ストーリーテラーズの高野(こうの)です。
以前ブログでちらっと書きましたが、株式会社ストーリーテラーズは、Team Energy(チームエナジー)株式会社という親会社に100%出資を受けて、資本金1000万円で設立されました。
親会社が100%出資しているということは、役員人事権のような重要な意思決定の場面において、親会社が最終意思決定権を持っているということです。
グループ会社の社長会議の様子
一方、私が20代の時に最初に立ち上げた会社(企業の女性活躍推進のサポートを行う、株式会社ナチュラルリンクという会社)は、資本金350万円、100%自分のお金でした。
「なぜ350万円という中途半端な資本金の額にしたのか」というと、当時の自分の貯金が350万円だったからですw
当時は、前職の同期と2人で起業しましたが「お金は私が全て出すので、最終的な意思決定権や責任は私にある」ということを最初に明確にした上で、会社を立ち上げました。
ということで私は、自分のお金100%で会社を立ち上げた経験と、他からの出資100%で会社を立ち上げた経験、両方を経験しているわけなので、今日は両者の違いやメリット、デメリットについて書いてみたいと思います。
ただし、私は小さい会社の経営経験しかなく、規模の大きな会社や上場を狙える会社となると、また話は大きく違ってくるでしょうし、置かれた状況も人それぞれ違うので、あくまでも、私のいち個人の感想ということで、読んでいただけると幸いです。
まず自分のお金100%で起業する良さは、なんといっても「自分で何でも決められること」です。
どのようなサービスにするのか、どんな市場を狙うのか、何に投資するのか、誰を雇うのか、全てにおいて、他の人にお伺いをたてる必要はなく、自分が思うように進めていくことができる。
これは、自分で起業する醍醐味の一つですよね。
私は会社員として5年働いてから起業をしたのですが、何でも自由に自分で決められる環境が、当時はとても楽しかったです(もちろん、仲間との話し合いは必要ですが)
一方で、誰かに出資を受けて起業する場合は、その出資相手に対して、報告や相談をする必要が出てきます。
報告や相談の頻度や度合いは、その会社によって違うと思いますが、ストーリーテラーズの親会社のチームエナジーは、かなり寛容で「基本的には各経営者の判断に任せる、自由にやっていいよ」と言ってもらっています。
とはいえ、お金を出して頂いている以上、毎週、状況を記載した週報やキャッシュフロー・収益報告書を送る必要があったり、ある一定額を越えてお金を使いたい時には、必ず相談しなければなりません。
「まるで、会社員時代に戻って、上司に報告しているみたい」と感じることもあり、その感覚が今は新鮮ですが、追々、面倒だなぁと感じる場面が出てくるかもしれません(笑)
意思決定の話と連動しますが、自分のお金だけで起業するほうが、スピード感を持って物事をはやく進められると思います。
意思決定権を持つのが自分だけという状況と、他にも相談しなければならない意思決定権者がいるというのとでは、当然スピード感は変わってきます。
とはいえ「ここぞ!」という時には、都度お伺いを立てる時間はなく、目の前のチャンスをまずは掴まないといけないですし、そのあたりは臨機応変に進めていく必要があるかなぁと思います。
二度目の起業に挑戦してみて改めて思うのは「一度目の起業時、私はほぼ何も考えずに動いていたんだなぁ」ということ。
…いや、当時の自分なりには一生懸命考えて動いていましたが、スピードを優先するあまり、落ち着いて熟考していませんでした。若気の至りというか…(笑)
「それは本当に必要なことなのか」「今すぐやらなければいけないのか」「課題を解決するための行動になっているのか」色々な視点で物事を考えてみると、最善の策はまだ他にもある、という場面が今でも多々あり…
一日寝かしてみると、状況が変わって、特に急がなくても良かったということもあったりします。
限られた経営資源(人やお金など)をもってして、どのように動くのがベストなのか、二度目の起業では、そういったこともしっかり考えて動く訓練をさせてもらっている。
これは、スピード感以上に、今のストーリーテラーズにとっては大切なポイントだと実感しています。
一度目の会社を起業した時も、先輩の経営者の皆さんに定期的に相談し、アドバイスを頂き、それらを反映させながら進んでいました。
当時の皆さんのアドバイスはとても親身で有り難かったですが、反面、当時の自分には分不相応な判断をしてしまった、ということもありました。
やはり、常に会社の状況をわかっている人が、多面的で客観的な視点からアドバイスをしてくれるような…いわゆる、軍師のような存在がいれば、結果はもっと違っていただろうなぁと。
とはいえ、当時の自分には、そんな人たちと出会うチャンスも無ければ、お支払いできる元手もなかったですし、その経験から学べたこともたくさんあったので、あれはあれで良かったのかなと、今は思います。
現在は、マーケティング、財務、採用、営業など、その道のプロが顧問として、毎週MTに入ってくれたりアドバイスをくれるので、以前に比べて随分と冷静に、経営判断ができるようになりました。
もちろん、年の功だったり、もう前のように若くは無い、ということも大いにありますが…(笑)
サービスを作る過程で陥りがちな、お客不在の議論だったり、やるべきことがたくさんある中で「これは捨てる、これに集中する」という判断、事業を成長させる上で必要な取捨選択は、今のほうができる環境にあります。
また、出資先から営業先や協業先を紹介してもらえるということも、自分のお金100%の起業では得られなかったメリットだと感じています。
自分のお金100%でやる場合は、身銭を切っていることと、私の場合そこまで資本金がなかったので、お金の使い方はすごく慎重でした。(とはいえ、350万はあっという間に底を尽きてしまいましたが…)
ただ一方で、元手が少ないので、投資という意識にはなりにくかったです。
「誰かに任せて自分はやるべきことに集中する」という発想がわかず、何でもかんでも自分でやってしまい、肝心のことがおろそかになったりすることがよくありました。
その点、他から出資してもらい、ある程度キャッシュに余裕があると、業務委託を頼んだり、自分が本当にやるべきことに集中して会社を成長させる発想になりやすいように思います。
とはいえ、そのことで資本金を食いつぶしては意味がないので、売上をあげる意識は最優先ではありますね。
100%自分のお金で事業をしていた時は、「自分が会社を作りたい」と思えば自由に作れる状態だったので、その事業の成長性やビジネスプランの熟考をあまり行うことなく会社を作った感覚でした。
ほんとに、勢いしかなかったw
もちろん、事前に色々な方に「こういう形で会社をおこそうと思う」と伝えて、アドバイスをもとに改良はしていましたが、誰に何を言われても、根拠のない自信やワクワク感が勝ってしまい、あまり聞く耳を持てていなかったなぁと思います。
一方出資してもらう場合は、私の場合、親会社の経営陣へのプレゼンテーションを何度か行い、そこで全員の承認を得られて初めて会社を設立できる形だったので、経営のプロが「これはいける」と判断した上で事業をするという点で、成長性は高くなるのかなと感じています。
ストーリーテラーズの顧問の金田氏
以上、今感じていることを書きましたが、私がこれからもっとストーリーテラーズを成長させた上で、改めて考えるほうが、きっとより良い考察ができるのだろうなと思っています。
今はまだストーリーテラーズも立ち上がったばかりなので、正直見えていないことも多いはず。
ただ現時点の私には、「出資して頂いて事業をする」という形があっている。なぜなら、1社目の起業時は、全て我流でやってしまい、会社を思うように成長させることができなかったからです。
見えている視野はとても狭く、スピードを優先するあまり、意思決定を誤ってしまった場面も多々ありました。
その経験から、今は、我流ではなく、経営のプロにアドバイスをもらい、軌道修正しながら進むことで、ストーリーテラーズを成長させることが大切だと感じています。
でも究極は…自分のお金でも、他人のお金でも、きっとどちらでもいいのだろうなぁと思っています。
どちらにしたから成功する、失敗すると、一概に言えるものではないですもんね。
売上が上がらなければ、いくら元手があっても資本金を食いつぶすだけになってしまう。熱意がなければ軸はぶれていくし、聞く耳をもっていなければ経営判断を誤ってしまう。
結局は、その経営者自身のあり方で決まることのほうが多いと思います。
ですから、色々と考えた上で、最終的には自分に違和感が無い方を選ぶのが、良いのではないかなと…今の私は、そんな風に感じています。
よし、色々偉そうに書いたけれど、しっかりストーリーテラーズを成長させるぞ!
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